前回書いたようなことは、いつの日かどこかで、誰かが生物兵器を試しに使ってみないともかぎりません。
そのようなプロジェクトでは、信頼性の低いウイルスや細菌ではなく、蚊のような識別能力のある生物を利用する兵器に切り替わっているでしょう。
実際、将来の生物兵器は、複雑な戦闘計画をフログラムできるト分な知能をもち、計画がうまくいかなかったときにはそれを変更でき、すこぶる頑健で、融通性に富み、明瞭な肉体的差異がなくても敵味方を識別でき、平和時には安全無害であるが、ひとたび戦争になり敵を殺す機会と見れば、死をも恐れず飛び込んでいく、といった兵器になるでしょう。
遺伝子工学の産物というより、ある種の宗教の狂信者に似ているように感じられるならば、生物戦争が無意味である最後の理由が明らかになったことと思います。
すでに私たちを取り巻く世界には、そうした兵器が存在しているからです。